Leaders1000 リーダーが語るの人生の軌跡

vol.012 沢木恵太さん

2015/10/20 (火)
このエントリーをはてなブックマークに追加

沢木恵太さん

株式会社おかん
代表取締役CEO

1ヶ月冷蔵保存できる無添加お惣菜の仕送りサービスを提供する「株式会社おかん」を創業した沢木さん。ご自身は3人のお子さんの「おとん」です。昨年からオフィスに健康的なお惣菜を提供するプチ社食サービスである「オフィスおかん」をスタート。メディアにも多数取り上げられ、導入企業が既に200社を超えるなどビジネスを大きく拡大させています。今回は、起業時のこと、趣味のロードバイク、将来の夢などについてお聞きしました。

「私の夢をかなえてくれてありがとう」

私は、27歳のときに起業しました。当時は一児の父で、妻のお腹には二番目の子供がいました。妻が働けないので、私一人で家計を支えていましたが、しばらくは売上が立ちません。預金がドンドン減っていきました。資金が尽きかける通帳を見ては、「もう終わったな」と何度も思いました。この資金繰りの危機から抜け出し、何とかビジネスを軌道にのせることができたのは、「あきらめなかったから」。単純ですが、起業をする上では、これが一番重要だと思っています。

あきらめない原動力となったのは「家族の支え」。特に妻が起業を応援してくれたのは非常に大きかったです。妻とは新卒の会社で知り合いましたが、そのとき妻は「私の将来の夢は社長夫人になること!」とみんなの前で宣言していました。

そして私が起業し、社長になったときに、「私の夢をかなえてくれてありがとう」と言ってくれました。それ以来、陰に日向に私を支え、励ましてくれました。妻からの応援がなければ、あのつらかった時期を乗り越えられなかったと思います。また、両親も起業に理解を示し、応援してくれました。家族の支えがあったからこそ、ここまで来られたのかなと思っています。

沢木②

逆算思考で考える

私は、思考の特性として、論理的で、合理的な左脳型の人間だと思っています。周りからも、「典型的なA型ですよね」と言われます。なので、目の前のことを打算的に積み上げていくような先のことを考えない仕事のスタイルは合いません。それよりも、まずゴールを明確にし、そこに至るまでのマイルストーンを一つ一つ決め、実行していくスタイルを好みます。

いうなれば、ゴールから逆算して物事を考えていくイメージで、プロセス重視の考え方ともいえます。この思考スタイルは、コンサルティング会社に勤めていたときに徹底的に叩き込まれました。とても効果のある思考法なので、社員にも奨励しています。

あと、社員を見ていて、伸びる人に共通していることは、報告、連絡、相談の、いわゆる「ホウレンソウ」ができるというものがあります。伸びるためには経験を積む必要がありますが、こちらから「経験を積まそう」、「チャンスを与えよう」と思うのは、ホウレンソウができる人です。こういう人なら何か問題が起こっても、ちゃんと言ってきてくれるので、こちらがカバーできるからです。簡単なようですが、できる人は意外に少ないと感じています。

沢木③

ロードバイクで身体、やり切る力を鍛える

一年前から趣味でロードバイクを始めました。友人から「起業家は健康が一番だから」との理由で勧められ、完全にはまりました。それ以前もランニングや登山をしていましたが、こちらは長く続きませんでした。ただ、ロードバイクは今も月に500キロくらい走っていて、のめり込んでいます。

続いている理由は、いくつかあります。まず、単純に乗っていて楽しいこと。時速40キロくらいで走りますので、景色が次々に変わる、あのスピード感は爽快です。いい気分転換にもなります。あと、自転車のメンテナンスもしますが、マシンいじりは「永遠の男の趣味」ともいえます。また、チームで競うスポーツで、戦略性を求められる点も魅力の一つです。

チームで勝てるための戦略を考え、実際にそれがうまくいったときは、チームみんなで喜びを分かち合います。それは一人では味わえない大きな喜びであり、チームスポーツの醍醐味でもあります。

ロードバイク仲間とは、特に仕事の話をするわけではありません。ロードバイクの話題で話が尽きないからです。直接仕事に役立つことはないかもしれませんが、あるとすれば「最後までやり切る力がつくこと」かもしれません。走っているときは、本当につらいときもありますが、ゴールがあるのでやり切らないといけない。経営も同じように、立てたゴールに向けてやり切ることが求められます。ロードバイクを通して、その力を鍛えることができればと思ったりもしています。

沢木④

働くヒトのライフスタイルを豊かにする

当社は、「働くヒトのライフスタイルを豊かにする」ことをビジョンに掲げています。現在、個人向け定期仕送りサービスである「おかん」と、法人向けプチ社食サービスである「オフィスおかん」 のサービスを手掛けていますが、これはビジョンを実現するための手段です。

ビジネスパーソンの場合、どうしても生活の中で働くウェイトが大きくなります。その割に働く環境の整備が不足していると感じています。働き方が大きく変わってきているのに、働く環境が変わらないので、みんな我慢したり、あきらめている。子供ともっと遊びたいのにそれができない。こういう環境を改善していきたいと思っています。

私の経験でいえば、新入社員のとき月400~500時間も働いていました。遅い時間にお菓子(オフィスグリコ)を食べたり、コンビニ弁当を食べたりして体調を崩したことがあります。もっと健康的な食事を提供できれば、このような不幸はなくなると考えています。

そこで、「オフィスおかん」のようなサービスを始めましたが、当面は、自分の作った仕組みでライフスタイルの新しいスタンダードをつくることが目標です。

その後は、私と同じように起業する人たちに自分自身の経験などを伝えていきたいと思っています。私自身、多くの先輩経営者に助けられてきました。恐らくその先輩方も、その上の先輩方から助けられたことと思います。この流れを絶やさないことが自分の使命だと感じています。

私は、「7つの習慣(スティーブン・コヴィー著)」でいうところの「ミッションステートメント(果たすべき使命)」を書いています。それは、「私自身が学校でありたい」ということ。自分自身も学ぶし、学んだことを周りに伝えるという意味です。自分自身の経験から、「子供がいても起業できる」ということを伝えていきたいですし、そのロールモデルになりたいとも考えています。

沢木⑤

プロフィール

1985年長野県茅野市生まれ、中央大学商学部卒業。フランチャイズ支援および経営コンサルティングを行う一部上場企業にて新規事業の立上げ、ベンチャー企業でゲームプロデューサー兼事業責任者を経て、EdTech領域のスタートアップに初期メンバーとして参画。その後、2012年12月に株式会社おかん(当時CHISAN)を設立し現職。2014年3月にリリースした「オフィスおかん」は、1年間で400回以上メディアに露出するなど注目を集めている。

このエントリーをはてなブックマークに追加

ピックアップインタビュー

2017/05/10 (水) vol.056 北原照久さん

株式会社トーイズ 代表取締役

2017/04/20 (木) vol.055 山崎大地さん

株式会社ASTRAX 代表取締役社長 民間宇宙飛行士

2017/02/15 (水) vol.052 小城武彦さん

株式会社日本人材機構 代表取締役社長

⇑ PAGE TOP